IBIS2016 チュートリアル 

チュートリアル概要 11月19日(土) (有料)

ワークショップ,チュートリアルともに定員に達しましたので申込みを締切りました.以降の申込みは受け付けられませんので了承ください.

「ベイズ推定からベイズ的最適化入門まで」佐藤一誠  10:05-11:35

本チュートリアルでは,ベイズ推定の基礎についてクイズ形式もしくは具体的な問題をその場で考えることで理解を深め,計算する際におさえるべき重要項目について説明する.
またベイズ推定の基礎を踏まえて,近年機械学習のハイパーパラメータチューニングなどで重要な役割を果たすベイズ的最適化について説明する.

 

「スパース正則化入門- 今さらL1ノルム?今こそL1ノルム!-」大関真之 13:00-14:30


近年注目を集める大量かつ高次元のデータを利用した知的情報処理において、本質を自動的に抽出する技術として知られるスパースモデリング.
そのキラーアプリとして利用される圧縮センシングを基礎に、スパース正則化として利用されるL1ノルムの数理を取り上げる.L1ノルムがスパースな解を選択するかはよく知られるところであろうが、なぜ、どうやって、スパース解を得るのか.
その感覚的理解とアルゴリズムの基本を中心に説明する.本チュートリアルの後に論文や文献等にあたり、腑に落ちる感覚を持てることを目指す.さらに高次元の極限における典型的性能に関連する話題について、統計力学との接点に触れながら、聴衆に無理のない範囲で概説する.L1ノルム以外のスパース正則化を利用したアルゴリズムや考え方についても時間の許す限り丁寧に解説したい.

「カーネル法の最前線」福水健次 14:45-16:15


カーネル法は,正定値カーネルと再生核ヒルベルト空間を用いて非線形性を扱うための汎用的な方法論で,サポートベクターマシンの提案以来1990年代後半からさまざまな発展を遂げてきました.チュートリアルではその最前線として,主に(1)確率分布に関する統計的推論に対するカーネル法と,(2)大規模データに対応するための近似技術に関して解説します. (1)では,カーネル平均という概念を用いて,検定手法などのノンパラメトリック推論や,時系列状態推定などに適用可能なベイズ推論を行うためのカーネル法について解説します.また(2)では,カーネル法の弱点と考えられる大規模データに対する計算効率化の方策として,低ランク近似やランダムフーリエ特徴などの方法に関して説明を行います.最後に,カーネル法の深層化に関する研究動向について簡単に言及する予定です.

「ディープラーニングの基礎」庄野逸 16:30-18:00


キーワード: ディープラーニング,ディープコンボリューションネットワーク,画像
ディープラーニングは第3世代のニューラルネットワーク技術であり,近年のビッグデータ時代との相乗効果によって,その真価が発揮されつつあります.既にコンピュータビジョン分野では,デファクトスタンダードな技術として認知され,応用面を含め,今後も注目される技術と考えられます.
チュートリアルでは特にコンピュータビジョンの領域で顕著な成果を上げつつあるディープコンボリューションネット (Deep Convolutional Neural Network: DCNN)の基本的な構造と学習様式について解説を行った後に,応用事例を紹介していきます.応用例の紹介では,医用画像などにおける少数データセットの問題に対する DCNN の振る舞いや内部表現についての議論を行う予定です.