第二日目:イベント概要


企画セッション:学習理論 (10:00 – 12:00)

公平性に配慮した学習とその理論的課題 [スライド]

講演者: 福地一斗(理研AIP)
機械学習を搭載したシステムが、雇用、金融、保険、学校入試などといった個人の人生に重大な影響を与えうる決定に使われてきている。それに伴い、機械学習の出力を元にして行われた決定が、性別、人種、信仰、年齢などといったセンシティブな属性に対して偏っておらず、公平であるかが問題となっている。実際に、いくつかの実際に運用されているシステムにおいて、機械学習によって不公平な決定が行われていることが指摘されている。これを受け、近年の機械学習のコミュニティにおいて学習における公平性が注目されている。強い注目の一方で、公平性の理論的な性質についてはまだまだ未解決な問題が多い。本公演では、公平性に関する近年の動向を踏まえて、公平性の理論的な課題について述べる。

非滑らかな確率密度推定の統計理論的解析 [スライド]

講演者: 今泉允聡(統数研)
本講演では、非滑らかな確率密度推定の研究を紹介する。確率密度の推定は統計学・機械学習で幅広く応用される技術で、その誤差解析は性能の評価だけでなく統計的推論を行う上でも重要である。本来、理論的な誤差の解析には確率密度関数の滑らかさ(微分可能性など)が必要で、誤差が評価できる状況は限定されていた。紹介する研究は、グラフォン(複雑なグラフを表現できる関数)の理論を応用することで、滑らかさを持たない確率密度推定の理論解析を可能にした。講演では、確率密度推定の統計理論的な背景に触れつつ、研究の詳細を述べる。

連続最適化問題に対する定数時間アルゴリズム [スライド]

講演者: 吉田悠一(NII)
定数時間アルゴリズムとは入力サイズに依らない計算時間のアルゴリズムのことを指し、理論計算機科学分野において多くの研究がなされてきた。これまでの殆どの研究は、離散的な対象(文字列、グラフ、有限体上の関数など)上の判定問題を扱っていたが、そこで培われた理論解析手法が連続最適化問題に対する定数時間アルゴリズムを構築する上でも有用であることが分かってきた。本講演では、連続最適化問題に対する定数時間アルゴリズムの最近の研究について概観する。

招待講演3:Odalric-Ambrym Maillard (INRIA)(16:30 – 17:30)

Multi-armed bandits and Boundary Crossing Probabilities [スライド]

We will present in particular finite-time boundary crossing probabilities valid for exponential families of arbitrary dimension K, contrasting earlier attempts valid only for the dimension K=1. Perhaps surprisingly, we highlight that the proof techniques to achieve these strong results already existed three decades ago in the work of T.L. Lai, and were apparently forgotten in the bandit community. We provide a modern rewriting of these beautiful techniques that we believe are useful beyond the application to stochastic multi-armed bandit.