開催日:11月23日(土)
場所: ウインクあいち(大ホール)
受付:9:30〜
深層学習入門
時間
10:05 – 11:35
講演者
今泉 允聡(統数研)
概要
深層学習は、多層ニューラルネットワークを用いたデータ解析手法であり、高い精度を発揮できることから多様な技術に応用されている。実用化のためにはいくつかの技術的困難さがあったが、計算技術の発展と多くの学習テクニックの開発により、実用化は急速に発展している。本チュートリアルでは、深層学習の基本的な設定及び学習に必要な基礎的なテクニックを紹介する。その上で、いくつか発展的な技術を紹介し、その技術を可能にする深層学習の機能について解説する。
前提知識・対象とする聴衆
基礎的な数学のみ前提とします。入門ですので、深層学習を使った経験なども特に不要です。
Graph Neural Network入門
時間
13:00 – 14:30
講演者
石黒 勝彦(Preferred Networks)
概要
グラフ構造をもつデータに対するDNN、すなわちGraph Neural Networksの研究はこの2, 3年で参加する研究者が急増しており、同時に競争が激化している。現状は、DNNの画像認識応用におけるResNetの提案前夜のように、様々なアーキテクチャのGNNが様々な文脈で整理され、理論面の検証もまだまだ未成熟な状態といえる。
GNNは純粋なネットワーク科学の範疇を超えて、bio-/chemo-informaticsにおいては喫緊の解決を要する明確な実応用タスクが了解されており、理論から応用に渡る多くの研究者に活躍の可能性が残されている技術領域である。
本チュートリアルは、特にこれまで別のドメインで活躍してきた研究者の方を想定して、GNN研究の概況・応用範囲・(ごく絞られた)技術ポイントを紹介する。より多くの聴衆にリーチしてGNNに関する国内の研究者のすそ野を広げるべく、技術的に深い議論は全て切り落とし、GNNについて研究する際の基本的な知識へのポインタを提供することに徹したチュートリアルにしたい。
前提知識:対象とする聴衆
前提知識:PRMLや機械学習プロフェッショナルシリーズを頑張れば読める程度の機械学習・深層学習・線形代数に対する基礎知識
主な対象:機械学習あるいはそれに関連する分野で研究開発の経験を有している学生・社会人の方
機械学習モデル理解のための説明法
時間
14:45 – 16:15
講演者
原 聡(阪大)
概要
本チュートリアルでは、機械学習モデルの判断根拠を提示するための説明法について紹介する。高精度な認識・識別が可能な機械学習モデルは一般に非常に複雑な構造をしており、どのような基準で判断が下されているかを人間が窺い知ることは困難である。このようなモデルのブラックボックス性を解消するために、近年様々なモデルの説明法が研究・提案されてきている。本チュートリアルではこれら代表的な説明法及び近年の更なる展開について紹介する。
前提知識・対象とする聴衆
前提知識:理系大学一年レベルの線形代数及び微分
主な対象:機械学習を研究または実務で使ったことがある人
劣モジュラ関数最大化入門
時間
16:30 – 18:00
講演者
相馬 輔(東大)
概要
劣モジュラ関数は組合せ最適化における重要な関数クラスで,機械学習の様々な問題にも現れることが知られている.特に,劣モジュラ関数を制約下で最大化する問題は「劣モジュラ関数最大化」と呼ばれ,文書要約や圧縮センシング,モデルの解釈など幅広い応用を持つ.本チュートリアルでは,劣モジュラ関数の基礎からはじめ,機械学習での応用,連続貪欲法,整数格子への拡張,非凸最適化への応用など近年注目されている内容まで紹介する.
前提知識・ 対象とする聴衆
前提知識: 凸解析の基礎(凸集合,凸関数,勾配法など)
主な対象: 最適化と機械学習に興味のある方