開催趣旨

「新たな時代への第一歩」

COVID-19 の流行に伴い、社会の情報化・オンライン化が急速に進んでいます。
これに伴い、情報科学に対する社会からの期待やその占める役割も急速に高まっています。
しかし同時に、多くの学会・研究コミュニティもオンライン化し、研究活動のあり方も急速に変化を強いられています。

情報論的学習理論ワークショップ (IBIS, Information-based Induction Sciences) は機械学習に関する日本最大の学際的フォーラムです。
2020年は第23回目の開催となり、同時に初めてのオンライン開催となります。

IBISの魅力は、
チュートリアルで機械学習の成熟した分野をその専門家から俯瞰的に学べること、
企画セッションで理論から応用の幅広い話題において最新の研究成果を聞けること、
ポスターセッションで多くの研究者と深く密な議論を行えること、
であると考えています。
しかしオンライン化に伴い、これまでと同じ方法で議論を行うことは難しくなりました。
新たな時代を迎え、研究内容はもちろんのこと、研究コミュニティの継続にも新たな挑戦が必要です。

IBIS2020では例年と同様、チュートリアル・企画セッションでは素晴らしい講演者の方々に登壇頂く予定です。
一方で例年とは異なり、IBIS2020ではチュートリアルとワークショップを合わせて有料となります。
これは近年の参加者の急増と開催形式の変更に伴う参加者の管理のコスト増大を考慮した結果です。
学会運営のためにどうかご理解いただければ幸いです。

ポスターセッションについては大きく形式を変更します。
IBIS2020ではすべての発表者にプレゼン動画を提出して頂き、学会期間中はそれらを1箇所で視聴可能とします。
そして学会 Slack を用意し、学会期間中はいつでもオンラインで議論できる環境を整えます。
それに加え、参加者が Zoom 上で一同に集まり、プレゼン動画の視聴と質疑を行う一般セッションも開催します。
例年はポスター会場を歩くと多くの研究に出会うことができ、簡単に研究の概要を聞けたり、発表者と深く密な議論を行うことができました。
IBIS2020ではオンラインであっても同様な体験ができるよう、上記のような発表形式を採用しました。

IBIS2020は「新たな時代への第一歩」です。
初めてのオンライン開催で皆様にご迷惑をおかけすることもあると思います。
しかし今年の反省点は来年度以降に活かし、新しい時代の新しいIBISを開催していければと思います。
皆様の参加・発表を心よりお待ちしております。