第三日目:イベント概要


企画セッション:画像処理への機械学習の応用 (09:30 – 11:30)

  • 機械学習を用いた画像特徴量変換
    産業技術総合研究所 小林 匠

画像認識において従来より用いられているSIFTやHOGといった画像特徴量は,ヒストグラムに基づくベクトル形式で扱われることが多いが,実際には物理座標に由来するテンソル構造を内包している.そのため,そのような本質的構造を陽に扱う特徴変換を施すことで,比較的容易に(認識)性能の向上が得られる.ここでの変換法としてカーネル法に基づく非線形な特徴変換手法を紹介する.また,近年のDeep CNNから得られる(転移される)画像特徴量は高い性能を有する一方で,上記のような本質的構造は未だ明らかにはされていないため,有効な特徴変換も事前に規定することは困難である.そこで,そのような”よくわからない”特徴量に対しても,同様にカーネル法に基づく変換方式の枠組みにおいてカーネル関数の学習を通して特徴変換法を構成する手法についても述べる.

 

  • 機械学習による視線推定とその実世界応用
    大阪大学 菅野 裕介

人間の注意や行動を解析する上で、その人物の視線方向は重要な情報となる。視線推定技術そのものは古くから盛んに研究が行われてきたが、従来手法の多くは高解像度の目画像や外部赤外光源を必要としており、通常のカメラ画像から視線方向を推定することは難しい課題とされていた。本講演ではこれに対する代替的なアプローチとして、大規模な学習データセットと深層学習により画像ベースの視線推定を実現する近年の試みについて紹介する。さらに、ヒューマンコンピュータインタラクション分野における視線推定技術の応用にまつわる研究事例を併せて紹介しながら、機械学習による画像認識技術を実世界で応用する上での技術的課題について議論する。

 

  • ディープラーニングによる画像変換
    早稲田大学 飯塚里志

近年、ディープラーニングは画像中のシーンや物体を識別するだけでなく、画像を直接思い通りに変換する用途にも利用されています。本講演では、画像を目的に応じて処理・編集できる畳込みニューラルネットワークモデルに焦点を当て、最新の手法や現状の問題点などについて考察します。

 

招待講演:東京工業大学 渡辺澄夫 (16:00 – 17:00)

講演タイトル:学習理論よ何処へ

統計的機械学習が社会や産業のありかたを変革しつつある。その実践においては、人間力・構想力・コミュニケーション力こそが大切であり、統計的機械学習に関する学問的基礎の重要性は相対的に零に収束しつつあるようにも見える。もう学習理論は必要ないのだろうか。もうすぐ数理科学や理論科学がいらない時代になるのだろうか。この講演ではこの問題について考察を行なう。